付き合う意味が分からない! |
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この社会には意味が分からないことだらけだ。 例えば、大人と子供。 日本では一応二十歳から成人とされているが、高校生である俺が映画館で取られるのは”大人料金”。まあ、学割あるからいいけど。 でも、たばこも吸えないしお酒も飲めない。 例えば、理不尽な幼馴染み。 ホント、意味分かんねぇ。 「博人が言ったんだからね。責任とってよ!」 俺は暑い日差しをよけるように覆う涼しげな木の下で、熱い展開を繰り広げていた。 右の袖で額の汗をぬぐい、 「その件は俺が悪かった。けど、突然あんなメールを送ってくる方もどうかと思うぞ?」 そうだ。俺が一方的に悪い訳じゃない……はずだ。 だが、自分がしてしまったことへの罪悪感もない訳ではない。 「それは……こっちにもいろいろあったって言うか……」 彼女はそう言って目を伏せた。 しばらくして、何かを決心したように顔を上げる。 「でもね、アタシには付き合う意味が分からないの!」 何を言い出すんだこの子は? と思う人はたくさんいるとは思うが、こうなったのには深い訳がある。 それは今から約二十四時間前、つまり昨日の話だ。 髪の毛が発火しそうなくらい暑い真夏日。 夏休みまであと数週間という微妙な空気の中、トボトボと歩いて学校まで歩いていると、二十メートルほど前に木の根元当たりで屈んでいる俺の高校と同じ制服を着た女の子の後ろ姿を見つけた。 一見、肩まである長く真っ黒な髪で、全体的に華奢な後ろ姿を男が見れば十人中十人が「可愛い」と思うはずである。が、残念なことに現実はそう上手くいかない。本当なら気分が悪そうな女の子を学校まで連れて行って、お礼にお弁当を作ってもらったりとかなりいい展開になるはずだ。 しかし残念なことにここは現実だ。 前に見えている”アイツ”は確かに顔立ちは良い。鼻がスッキリしており目がキリッとしていて、可愛いと言うより美人に近いかもしれない。 だが、唯一かもしれなく最大な欠点がある。 それは「常人の考えを逸脱している」ということだ。 それが一体なんなのか、あと数秒で分かることだろう。 「おい、悠菜。そんなところで何してるんだ?」 そう声を掛けるとすぐに振り向いた。 「ん? 博人か。何?」 訝しげに首をかしげると、今度は立ち上がり手に持っている物をこちらに差し出してきた。 「アリ、食べる?」 そう言っただけあって手にはしっかりとアリが捕まえられている。これが小学校低学年当たりだったらよくある光景かもしれないが、高校二年生の女の子がアリを差し出しているシーンというのは案外レアかもしれない。 「いや、食べないけど……」 なんでやねん! と突っ込みを入れたいところだが、いつもながら本人は真剣なのでツッコミは入れられない。 「なんで?」 「え? なんでって言われても……虫だから?」 「虫は虫でもイナゴは食べるでしょ?」 「俺はイナゴも食べたこと無いけど……。じゃあ、アリだから」 「アリを食べる国だってあるよ?」 「……」 そう、俺は一度だって勝てたことがない。いつもいつも論破されてしまう。 小学生の時もなぜ男はスカートを穿かないのか? と聞かれて「スカートは男の穿く物じゃない」と答えたら、「スコットランドは男でもスカート穿くよ?」と言い返され、泣く泣くスカートを穿いた記憶がある。よく考えれば「俺はスコットランド人じゃない!」と言い返せば良かったのかもしれない。 今までの経験から考えれば、このままアリを食わされる、というオチになってしまう。何とかして回避したい。 いろいろと策を練っているうちに悠菜は話を続けた。 「博人がアリを食べないから戦争が起きるんだよ!」 「ちょ……え! 何?」 全く持って意味が分からなかった。トイレに行っていていなかった兵士を殺されたものだと思い込んだ、とんだ勘違いで戦争が始まったっていう話は聞いたことがあるけど、アリを食べないから戦争が起きたなんて話は聞いたことがない。 「だ・か・ら……。あ、もう時間だ。じゃあね」 どこまでもマイペースな悠菜はそう言って颯爽と学校へ向かった。 ついでに言うと運動神経も俺より良かったりする。 「あ、俺も時間ヤバイかも」 こんなクソ暑い日に走りたくないがために家を早く出たのに、訳の分からない話のせいですべて無駄になってしまった。 走るしかない。そう決めて、俺は全然颯爽でも軽快でもなく学校へ向かった。 午前の授業が終わり、俺は昼食を食べるため屋上のベンチの端っこの方にちょこんと座っていた。本来なら友達と教室で食べる予定だったが、悠菜がどうしてもさっきの話の続きがしたいらしく、こうして暑い中呼び出された訳である。 わざわざ呼び出しに応じる必要も無いのだが、何となく断れなかった。友達にもあんなのと一緒にいるなんてもの好きだな、とはよく言われる。幼馴染みだからというのが大きいが、幼馴染みでなくてもこうして昼食を食べることはあったと思う。まあ、それだけではないが。 「はい、これ」 ベンチに偉そうに腰掛けながら差し出してきたのは、手作り弁当のはずがなくただのアリだ。 「いや、それ死んでるから。てか、ずっと持ってたの!」 「机に入れておいただけ。ずっとは持ってない。それより食べるの、食べないの」 机に入れておくのもどうかと思うが…… 「食べないよ!」 直後、ピクリともしないアリを自らの口に放り込み、口をもぐもぐと動かし始めた。 「……すっぱい」 すげーよこの人。なんの躊躇いもなく食ったよ。と心の中で感心していると、また勝手に話を始めた。 「でね、さっきの続きなんだけれど……。博人がアリを食べない理由はここが日本だからなの。もし博人がアリを当たり前に食べる国に生まれれば、当たり前にアリを食べいていたはずなの」 「そりゃそうだろうね」 「じゃあ、牛や豚は食べて虫は食べないのはなんで?」 俺は少し頭を捻ってみた。 「なぜ食べない、かぁ……。それも日本だからか? いや、日本でもイスラム教徒の人は豚肉を食べないって言うし……」 「そう、それ! 厳密に言うと日本だからではなく、日本という国全体が持っている価値観や宗教的な考えからなの」 ますますよく分からなくなってきた俺は、とりあえず黙って悠菜の話を聞いてみる。 「虫を食べないっていうのは日本が持っている”常識”から来ていると思うの。じゃあその常識って言うのは誰がどうやって決めたの?」 「それは自然に出来ていくものだろ? 誰が決めたって言うのはないんじゃないか?」 「違う。常識は宗教が生んだの。死んだら天国に行けるっていう常識を持っている宗教と死んだら転生出来るっていう常識を持っている宗教があるでしょ? それと同じようにその国がどんな宗教を信仰しているかによって常識や国民性、つまりそこに住んでいる人々の性格が決まると思うの」 言っていることは良いことかもしれないけど、そろそろお腹の方がやばくなっている。 「話してるところ悪いんだけど……お弁当食べたいなぁなんて思ったりしてるんですけど」 そう言って腹の辺りをさする。 「勝手に食べなよ。むしろなんで食べないのか今まで不思議だった」 あ、そうですか。 俺は今朝家に放置されていた可哀想なお弁当を丁寧に開け、中身を箸でつまんでいく。 「で、突き詰めれば宗教が国としての体制を作っていると思うの。政教分離なんて言ってるけれど、実際には出来ていない。どこかで絶対に宗教的な考えを入れてしまう。多宗教と言われている日本ですら表向きには関係ないって言ってるけれど、政党にいるほとんどがある宗教の幹部役のところもあるでしょ? つまり法律でさえ宗教が作っているの」 悠菜の話は訳が分からないとみんなは言ってるけど、よく聞いてみると面白いと思うんだけどなぁ。 「アメリカとイギリスが仲が良いって知ってる?」 俺は唐揚げを飲み込んでから答える。口に物が入ったまましゃべっちゃダメだからね。 「んー、仲が良いかどうかは知らないけど、仲が悪いって話は聞いたことないな」 「でしょ? それは元々同じ国だったからなの」 さすがの俺でもアメリカがイギリスから独立したってことぐらいは知っている。 悠菜はさらに、と言い添える。 「宗教も同じキリスト教なの。元はカトリックとプロテスタントって二つに別れていたんだけれど、イギリスの方も独自のイギリス国教会っていうのを作ったからあまり関係が無い」 イギリス国教会って確か、王様が離婚したいから作ったってヤツだよな。と、授業中に聞いた無駄知識を思い出している最中、悠菜はどんどん話を進めていく。 「つまり、宗教っていうのは外交関係をも左右するの。今でこそ日本とアメリカは仲が良いけれど、昔は完全に敵対関係にあった。今の関係になったのはアメリカに支配され、アメリカの考えが押しつけられたから出来上がったものなの」 あまり歴史を知らない俺からしたら「こうだ!」と言われれば、「そうなんだ」としか思えない。なので、とてつもなく説得力がある。事実かどうかは分からないが…… 「いまだに戦争があったりするでしょ? でももし、同じ宗教を信仰していたらどうなると思う?」 「普通に戦争が起きるんじゃないか? 現にイギリスとアメリカは独立戦争を起こしている訳だし……アレ? この時は別れてたんだっけ?」 直後、悠菜は興奮したように立ち上がり、 「そう、それだよ! もし同じ宗教で同じ宗派なら戦争は起こらない。つまり」 さらにテンションを上げると、ぐいっと俺に近づいてくる。 ……かなり近いんですけど。 興奮して近づいてくる悠菜をギリギリ触れないよう気を遣いながら次の言葉を待つ。 「相手の宗教、言ってみれば考え方や価値観を理解することが戦争をなくすことに繋がると思わない?」 悠菜の言っていることは正しいと俺は思う。宗教=考え方、かどうかは俺には分からないが、相手を理解するということはとても大切だと思う。よく芸能人なんかが離婚する理由として”価値観の相違”というのがあるが、それはただの決まり文句ではない気がする。それが決まり文句として定着するにはそれなりの理由がある、俺はそう思う。 でも、結局悠菜は何が言いたかったんだ? 戦争をなくす方法を俺に説いて、アリを食わせるつもりだったのか? いや、アリはもう悠菜が食べちゃったしな……。 などと考えていると、悠菜はさっきまでのハキハキした態度と違い、どちらかと言うともじもじした態度を取り始めた。 「だから……えーっと……戦争をなくすためにまず人と人が相手を理解し合う方が……」 確かにいきなり国同士が「お互いのことをよく知って、仲良くなりましょう」なんて言って仲良くなれる訳がない。 まず小さなことから。これはおそらくほとんどのことに共通することだろう。 俺が悠菜の言った言葉を自分なりに解釈をしていると、顔を真っ赤にし始めた。 「も、もう時間だから帰る!」 突然そう言い残し、屋上から去っていった。 「チャイムまであと十分もあるのになぁ……」 そのあと教室に帰るでもなく、一人屋上に残り、あまりのお弁当を食べた。クソ暑い中、本っっっ当に一人で。 「疲れた」 俺はすぐにベットに倒れ込む。 俺の足、よく頑張った。よく半日も五十三キロの体重を支え続けてくれた。 突然だが、俺は今家にいる。残りの授業を何とか耐え抜き、そそくさと家に帰ってクーラーという人類史上最高の利器を発動して体力を回復している最中である。 ふと、右ポケットに入った携帯を見ると青のLEDランプが点滅しているのに気がつく。 これがついているってことは、メールの受信、もしくは電話の着信があったことを示している。 確か青は電話だった気がするな。 折りたたみ式の携帯をパカッと開くと、「着信 1件」とシンプルに表示されていた。それだけでは相手が誰だか分からないので、「着信 1件」の表示をクリックする。 見ると「悠菜」と書いてあった。しかし、着信は二秒。 「なんなんだこれ? イタズラ電話か? いや、悠菜が意味もなくするとは思えないし……」 すると、不穏な単語が頭にふと過ぎった。 「まさか……」 急いで悠菜に連絡をしようとした時、一件のメールが届いた。しかも、悠菜からだ。 不穏な単語が頭を過ぎっていただけあって、メールを開くのにも二秒の時間を要した。 「変なこと聞くけど、アタシのこと大切?」 「これって……自殺?」 さすがにそれはないか。でももしかしたら悠菜は何かに悩んでいるのかもしれない。 どうすれば、悠菜を助けられるのか。必死に考え出た結果が、 「当たり前だろ! 悠菜が一番大切に決まってる」 よし、これで行こう。なんだか余計なことが混じっている気がするが、事実だし、まあいっか。それより今はそんな場合ではない。 ようやく心を決め、送信ボタンを押す。 ………………。 一向に返信が来ない。 まだ、五分しかたってない……大丈夫だ。 ……………………。 まさか、本当に自殺ってのはないよね? さっきまであんなに元気だったし。 …………………………。 メールを送ってから約三十分たった頃、送信メールを見返しているとあることに気がついた。 「ああああああ! これって告白メール!?」 よく見ると告白メールにしか見えない。いや、よく見なくてもそうだ。 返信がいまだに来ないのは、どう考えてもこのメールが気まずくて返信できないでいるだけだ。 どうしよう……。 目の前が漠然としてきた。今から弁解のメールを送ってももう遅いだろう。 「よし、寝るか」 どうしてその結論に至ったのか俺には分からない。おそらく現実逃避なんじゃないかと思う。 そして翌日。 俺は遅刻ギリギリで角を曲がったところでパンを咥えた女の子とぶつかりたい訳じゃないので、いつも通り早めに家を出る。だが、今日はいつもより十分早い。理由は実に簡単で、悠菜に会いたくないからだ。 間違いとはいえ、あんなメールをして返信が返ってこないとなれば、気まずい以外の何ものでもない。 見慣れたはずの登下校に使っているいつもの道は、こんなに早いとこうも違って見えるのかと今更ながら気づく。 自分以外誰もおらず、太陽もまだ昇りきっていない。陽の色もギラギラとしたものではなく、やんわりとしたものだった。 そして、二十五分掛けて学校の前の通りにたどり着くと、思わず足が止まってしまった。 「……なんでいるんだよ」 五メートルほど先には、ただいま会いたくないランキングダントツ一位(俺調べ)を飾る、悠菜だ。 俯いていて顔がよく見えないが、どうやら誰かを待っている様子だった。 すると、顔を上げこちらの方を向いた。一瞬何を言われるかドキリとしたが、すぐに俯いてしまった。 ふぅ、どうやら俺を待っているようじゃないな。 そう思い、歩調を早め悠菜の横を無言で過ぎようとした時、ガシッと腕を掴まれた。 「おい、待てよ。素通りかよ」 今まで聞いたことのないような低い声だった。 だが、悠菜は顔を上げずに俯いたままだ。 不思議に思っていると掴んだ腕をグイッと引っ張られた。 「……こっち、来て」 そしてそのまま校門をくぐったすぐ左の方へグルリと回り、校舎裏へ連れて行かれた。 多分、金髪でリーゼントな不良様たちが待ち構えていて「おい、コるラぁ。ジャンプしろよ」なんて展開はないと思うが、少し不安になってきた。 辿り着いた場所は、頭上を青々とした木々が覆っている涼しげな場所だった。よく考えてみると入学以来校舎裏に来たのは初めてかもしれない。 適当な場所で悠菜は立ち止まると、携帯を開きメールボックスに入ったあるメールを見せてきた。 このタイミングで見せてきたということは”アレ”以外あり得ないのだが、自然と別のメールであることを祈ってまう。 「これ……どういうこと?」 だが、そんな淡い希望はことごとく打ち砕かれ、当然のごとく”アレ”だった。もう面倒くさいので言ってしまうが、告白もどきメールである。 「い、いや……別に……」 汗で湿った背中からさらに汗が噴き出てきた。 まずい……気まずい。 「別にって何? ふざけてたの?」 「え、いや、そういう訳じゃなくて……」 この際ハッキリ言うが、悠菜のことは好きだ! だが、アレが不本意なメールだったことも事実だ。 「こ、ここここここここれって、つつつつ付き合うってことじゃないの?」 悠菜がかなり取り乱してる……可愛い。と思ってしまう俺は重度の変態であると認める。 さて本題に戻ろう。あのメールは確かに好きであることを伝えるメールかもしれない。だが、それイコール付き合うことになるのであろうか? という疑問が浮かんだが、おそらく悠菜には無意味だ。なんせ悠菜は独自の常識を持っていて、さらにそれを曲げることはないからだ。 「……どうなんだろう?」 俺は気がつくとそう言葉を漏らしていた。 「博人が言ったんだからね。責任とってよ!」 責任。さて、どう取ればいいのだろう。 しかし、すぐに思いつく訳でもない。 右の袖で額の汗をぬぐい、 「その件は俺が悪かった。けど、突然あんなメールを送ってくる方もどうかと思うぞ?」 そうだ。俺が一方的に悪い訳じゃない……はずだ。 だが、自分がしてしまったことへの罪悪感もない訳ではない。 「それは……こっちにもいろいろあったって言うか……」 悠菜はそう言って目を伏せた。 しばらくして、何かを決心したように顔を上げる。 「でもね、アタシには付き合う意味が分からないの!」 「ほぅ、その心は?」 「ゴホンッ、ってなんで謎掛けみたくなってんの?」 よし、ようやくいつもの調子を取り戻してきたな。 「だから、えーと……」 悠菜は胸に手を当てて、「落ち着け」と小声でぶつぶつ言っている。 よし、そう言って視線をピッタリと合わせた。 「付き合うってなんの意味があるの? 適当にデートして、適当に……アレして。そんなの彼女、彼氏がいるって事実が欲しいだけでしょ。そこからは何も生まれない!」 アレがなんなのかとっても気になるが、突っ込ませるつもりはなさそうだ。 「だから……」 すぅと息を吸うと、 「アタシと結婚して!」 「……?」 待て、話が飛躍しすぎだろ。 「だって、付き合っててもなんの意味もないでしょ? どうせなら結婚した方がいいじゃん」 「おかしい!」 俺は断言した。正論だと思うよ。 「付き合うってのにも意味があるだろ。一度付き合ってみてお互いどういう人知って、初めて結婚っていう結論に至る訳であって……」 俺は出来るだけのいい訳を並べてみた。 「でも、アタシたちは幼馴染みでしょ? お互いのことはよく知ってる」 「……っぐ」 忘れていた。俺は一度だって悠菜に勝てたことがない。 だが、俺はあることに気がついた。 「そうだ! 男である俺は十八歳まで結婚できない。これでどうだ!」 「んー、じゃあ、来年まで猶予をあげる。それまでにいろいろ準備よろしくね。博人が言う『お互いをよく知る』いい機会でしょ?」 そのあと「授業始まるから」と言い残し、手をひらひらと振ってどこかへ行ってしまった。 どうすんの、俺。冗談抜きでどうすんの。 「はぁ、ホント意味分かんねぇ」 |
岸田四季 EdWleeeVdo 2010年10月15日(金)02時02分 公開 ■この作品の著作権は岸田四季さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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2011年01月11日(火)23時39分 | 呟き尾形 | 0点 | ||||
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こんにちわ。呟き尾形と申します。 付き合う意味が分からない! を読ませていただきました。 どうすれば面白くなるのか? ヒロインのメリハリですかね。 キャラクターは悪くないので、ものすごくまじめで論理的なことをいっておきながら、唐突に屁理屈を言う。 という感じすると面白くなるのではなかろうかとは思います。
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2010年11月07日(日)02時25分 | いも M8vT5jA.U. | 0点 | ||||
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最後まで読んで、「あれ、冒頭の修羅場っぽい話ってどこ行ったんだろう・・・?」と冒頭に戻り読み直して、「あぁ、そういう狙いだったのか」と分かりました。 その意味で、岸田四季さんの思惑通りになってしまったかな、と。 それにしても、「付き合う意味が分からない」ですか。 んー、逆にいえば、「結婚する意味が分からない」とも言えますよね。 二人で同棲して、いちゃいちゃして、というのを送るのなら、別に結婚をする必要性ってどこにもないですよね? (夫婦別姓の議論でよく出てくる話題です:結婚のときの別姓を認めるのなら、その場合「結婚」に何の意味があるの? というのが意見の一つとしてあります。) 作中での宗教や文化の話に従えば、「一夫一妻制」というのはキリスト教の文化圏の話であり、イスラム圏ならば(養う力があるという前提の下で)「一夫多妻制」ですし、平安の貴族とかなら「結婚」というよりかは男性が女性の元へ通うというのが普通でした。 他にも、昔の日本には夜這いの文化というのがあったみたいで、結婚はするけれど他の女性を抱いたりすることがあったみたいです。 主人公たちが高校生であることを考えると、そういったところまで踏まえた議論というのはさすがに無理かなと思いますが、そういった込み入ったところにまで議論が及んでいないと、説得力という意味では、どうしても弱いものになってしまうかな、と思います。 全体的に、ちょっと唐突なところがあるのかもしれません。 常識を疑うというのはいいのですが、疑って得られた考えに対して、それを盲目的に信じてしまうのではなく、ちゃんと批判を加えるようになるといいかなと思いました。
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2010年11月06日(土)11時47分 | svaahaa I0z7AdLSAc | +20点 | ||||
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「アリ食い少女」……なんて新しい響きだ(笑)。皆さん書いておられますが、私も冒頭のインパクトある展開には惹かれました。「宗教」の話についても、整理されてない用語の使い方が、むしろ高校生っぽくてよかったと思います。この場合の「宗教」は自然にできたものといってもいい気もしますけど。 ただ、タイトルと「宗教」のどちらかに哲学のテーマはしぼった方がよかったのではないかと思います。宗教の話が後半の恋愛話に結びついてない気がして、前後半でバラバラな話に感じられました。 月並みな感想で申し訳ありませんが、これからもがんばってください。
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2010年11月05日(金)11時02分 | サム | +10点 | ||||
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身近なところからはいっていったのですんなり読めました。ラストの付き合うから結婚への飛躍はおもしろかったですが、経済的な問題を無視してて、それはいいとしても、あと彼女が彼になんだか丸投げしたみたいで、読後はなんか微妙でした。
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2010年11月01日(月)17時33分 | RAB | +20点 | ||||
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前半の、「アリを食べない」ことと「戦争が起きる」ことを悠菜の独自の理論展開で説明するあたりは面白く読めました。 基本的には楽しんで読めましたが、後半の展開がちょっと不自然かな、と思いました。あの悠菜のメールの文面から自殺につなげるのは「ちょっと博人ネガティブに考えすぎなんじゃないか」と思いましたし、返信メールも、後の展開を考えて無理やり告白メールっぽくしてるという感じがしました。 細かいところを批判してしまってすいませんm(_ _)m。
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2010年10月31日(日)13時11分 | キャン | -10点 | ||||
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文化相対主義や戦争批判から恋愛へのつなぎが「?」。理解しあう意味なんてない、ってことになってもおかしくないのに。宗教観も常識にとどまる。何だったんだろう。甘酸っぱさはあった。
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2010年10月22日(金)07時38分 | 岸田四季 UH/mVe0d1g | 作者レス | ||||
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R.マリモフさん 感想ありがとうございます。 転が弱いですか…… 確かにその通りですね。むしろ転がないと言って良いほどです(笑)。 大どんでん返しとまでは行かずとも、もう少し何かあってもいいかと自分でも思います。 貴重なご意見ありがとうございます。 とても参考になりました。 |
2010年10月20日(水)21時05分 | R.マリモフ | +20点 | ||||
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合計点高いな…… どうも、もうすぐテストなのに勉強できていないR.マリモフです。 小説、パソコン共にぺーぺーな自分ですが感想を。 他の方も言ってるので、もうクドイかもしれませんが……冒頭はおもしろいのに対して後半部がイマイチ。 何故か? マリモフの勝手な考察を述べていきます。 小説に限らず、物語は「起承転結」が基本です。特にマリモフは、 「起」で始めに読者を物語に引き込み、「承」の過程で下がっていった盛り上がりを「転」で再び元に戻す。あるいはそれ以上の盛り上がりにし、「結」で盛り上がりを維持しつつ締める ……が理想だと考えています。 しかし、この作品は「起」のインパクトこそ大きいものの、再び盛り上げる「転」が弱く、結果的にそのまま盛り下がっていった。 それゆえ、読者には全体の魅力が薄く感じるのでは? 具体的に言うと「ああああああ! これって告白メール!?」の前後でもう少しタメがあるとよかったかもしれません。 ……すごい偉そうに書いちゃいましたが、所詮はペーペーの考えです。最悪無視ってかまいません。この考察を参考にしていただけたら幸いです。 それでは。
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2010年10月16日(土)19時43分 | 岸田四季 gajvAVBVjM | 作者レス | ||||
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矢岳秀斗さん 感想ありがとうございます。 なぜか冒頭部分は人気ですね(笑)。 かなり驚いています。 >こんな生意気な女は博人に代わって、ぼくがテッテー的に論破してやりたい! 矢岳さんなら悠菜と案外馬が合うかもしれませんよ?(笑)。 おっしゃる通り「理不尽な幼馴染み」だけでは不自然な気がしますね。それに冒頭が内容とあまり関係が無い、というのにも問題がありますね。 悠菜がアリを食べたのは単なる好奇心です(爆)。 どんな味か知りたかったんですね。 アドバイスありがとうございました。 具体的な部分まで指定して頂いてとても分かりやすかったです。 |
2010年10月16日(土)19時34分 | 岸田四季 Kuzdu1H/Ac | 作者レス | ||||
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よもぎださん 感想ありがとうございます。 冒頭は気に入って頂けましたか。一安心です。 やはりヒロインは物足りないですか……。 今度はもっとインパクトが強く、愛らしいキャラクターを作れるよう頑張ります。 >トイレの話は確か第二次世界大戦のときですよね?(笑) 知っていらっしゃいましたか(笑)。 その通りです。 >この作品はまだ「1話」という感じがしました。ぜひ続きが読みたいです。 確かにこれで完成、というにはもの足りませんね。 いずれきちんと投稿し直したいと思います。 |
2010年10月16日(土)15時56分 | 矢岳秀斗 | +30点 | ||||
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企画の趣旨さえもよく理解できないまま、拝読いたしました。 冒頭から引き込まれ、とにかく面白かったです。 脳天気で気弱な博人は岸田さんらしいキャラで、悠菜に論破されてゆく姿は、面白くも歯がゆいですね。 こんな生意気な女は博人に代わって、ぼくがテッテー的に論破してやりたい! ……あ、こんな苛立ちが哲学的な彼女に対する『萌え』なんですかね。 少しわかったような気がします。 岸田さんはこの作品が納得いかないとおっしゃっていましたが、少しだけ気になった点を。 冒頭が抜群に上手いのに、これがただの「理不尽な一例」で終わってしまっているのが残念でした。「大人と子供の境目」をその後の本文にも取り入れるか、もしくは本文と関係のある一例を持ってくると、よりまとまり感があったのではないでしょうか。 また、悠菜が「アリを食べる」という異常な行動をする理由を、一言でいいから説明があるとよりリアリティが出たと思います。 (「よくわからないけど昔からアリを食べている。こんな旨いものはないと言う」ぐらいの感じで) ともあれ何もわからないオヤジの感想ですので、的外れだったらごめんなさい。
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2010年10月16日(土)12時14分 | よもぎだ 6lffdCcgfk | +30点 | ||||
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はじめましてよもぎだと申します。 早速読ませていただきました。 全体の感想としてはなかなか楽しめました。 皆さんも仰っているとおり、冒頭も興味を引くものですらすらと読めました。 ただ、ヒロインがヒロインになっていない気がします。所々かわいいんですが、少し物足りない気もします。まあ、「変わり者の女の子」という認識なら面白いです。 戦争についての話も歴史に基づいていてわかりやすかったです。 トイレの話は確か第二次世界大戦のときですよね?(笑) この作品はまだ「1話」という感じがしました。ぜひ続きが読みたいです。
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2010年10月15日(金)21時58分 | 岸田四季 6KA40t4meA | 作者レス | ||||
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維川千四号さん 感想ありがとうございます。 『萌え』が足りない 仰るとおりですね。 自分でもヒロインからのかわいらしさが足りないとは思っています。 最後の締めについても無理やり感が残ってしまいました。 このアドバイスを参考に次回頑張りたいと思います。 |
2010年10月15日(金)21時55分 | 岸田四季 30tts3XD3Q | 作者レス | ||||
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山田吉太郎さん 感想ありがとうございます。 山田さんのおっしゃる通り、何日かに分けて書きました。やはり文が安定していませんでしたか……。 アドバイスありがとうございます。 冒頭が気に入っていただけて嬉しいです。 |
2010年10月15日(金)15時02分 | 維川千四号 hEuaFaM4H2 | +20点 | ||||
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どうもです、千四号です。 冒頭部が魅力的で、次へ次へと読み進められました。 また、戦争の話も考えさせられる哲学でした。 ですが、少し『萌え』成分が足りないかなぁ、と個人的には思いました。 そして、着信履歴から自殺につながる思考理由も謎が残ります。 最後の締めも、冒頭部の魅力に比べて弱いかな、と。 ではでは。
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2010年10月15日(金)10時57分 | 山田吉太郎 2NBO93SIZQ | +40点 | ||||
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出来がよくないとおっしゃっていますが、私はそうは思いません。 ですが、気になる点があったので少し言わせていただきます。 何日かに分けて書いていらっしゃるのか、文章が安定していません。 突然軽くなったりすると不自然なので、それさえなくせばかなりよくなると思います。 ストーリー構成はうまく読者を飽きさせないような冒頭にしていて最後までちゃんと読めました。
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合計 | 12人 | 200点 |
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